江川 直也
1988年 埼玉県生まれ。京都造形芸術大学にて日本画を学ぶ。卒業後水墨画や襖絵、屛風に傾注。豊かな自然を伝統技法で表現するため理想郷を求め長野に移り住む。代表作「雪野に佇む」では、青みを帯びたグレーを基調に静謐な雪景を描いている。木立の枝の周りに箔を貼りその一部を削り落とす。更にその上に岩絵の具を施す。このような緻密な工程を繰り返すことで、小枝は空に煌めき、葉が透き通る清澄な情景が現れる。画中の自然は美しさをたたえ神々しい空間へと昇華し、人々に落ち着きと安らぎの時を与える。2019年山種美術館日本画アワードにて奨励賞を受賞している。