ロレンツォ・フェルナンデス

1970年スペイン、マドリッドに生まれる。14歳よりスペインの伝統的なバロック絵画を学び、1993年にはコンセプチュアル・アートの第一人者であるペドロ・カルヴァンに師事する。精緻な筆致が繰り出す作品は、非現実的な焦点のぼかしや、複数の視点から眺めたモチーフを組み合わせて描くなどの技巧を取り入れ、絵画ならではの創意に富むリアリズムを確立させている。綿密に練られた構成の中に、子供の頃の遊び道具や金属製の容器、モノクロ写真、そして薔薇のつぼみなど、画家が愛する数々のモチーフが語らいあうように配置される。時には視線に止まらないほど小さな自分の姿を描くなど、遊び心も垣間見せる。純粋な心を映し出す透明感あふれる画面は、見るものを魅了し崇高な精神世界へと導いていく。2006年パリの初個展以降グローバルな活躍目覚ましく、その実力に世界の注目が集まっている。

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