FIGURES
OSAKA
開催概要
―十人十色 人びと ―
ギャルリーためなが大阪では、2022年9月22日(木)から10月10日(月・祝)まで、 様々な作家が描く人物画を集めた『FIGURES』展を開催いたします。
本展では20世紀以降の人物画に焦点をあて、近代絵画の巨匠ピカソをはじめ、マティス、シャガール、ルオー、クレー、パスキン、ビュッフェ他、そして現代作家ではカシニョール、アイズピリ、ギアマン、ワイズバッシュ、ロレンツォ・フェルナンデスなど19人の作家が描く人物画、約30点を一堂に展観いたします。
― 人物画 ―
人物は最も身近な題材として多くの画家たちが描いてきました。人が人を描くからこそ生まれる様々な物語は、画家の数、画家の人生の数だけ存在し、描かれた人物は永遠に絵画の中で生き続けます…
西洋において人物画は古くは神話画や宗教画として描かれ、16 世紀、ルネサンス以後の人物は神ではなく人間として、風俗画、肖像画が多く描かれました。
人物画は17世紀オランダで隆盛を見せます。海洋貿易で繁栄したオランダは裕福な市民層が増え、それにともなって絵画の需要も増大しました。彼らの求める絵画は宗教画や歴史画ではなく、知識がなくても分かりやすい風景画や静物画、そして彼らを描いた肖像画でした。
王侯貴族たちも、屋敷や宮殿を飾るために、著名な画家に肖像画を描かせました。優雅で気品や威厳に満ちた王侯貴族の肖像画は、子孫に残す一族の歴史であり、家の誇りでもあったのです。特権階級では現在も系譜を引き継いでいますが、多くの肖像画や人物画は歴史背景を読みとる貴重な絵画として美術館に納められています。
肖像画は19世紀半ばに写真が発明されたことで市民層からの依頼が減り、衰退していきます。そうしたことで画家たちは自由に独自の人物画を発展させていきました。敬虔なキリスト教徒であったルオーは近代の宗教画ともいえる人物を描き、ピカソは抽象化することで人間の本質を捉え、ローランサンは優しい色調で幸福感溢れる女性を描き続けました。ビュッフェの道化師は虚無感漂う自身の肖像画です。
さらに21世紀の画家たちは絵画の伝統を受け継ぎつつ、新しい画材でテクニックを駆使しオリジナリティ溢れる人物を描いています。
アーティスト紹介
会場情報
大阪府大阪市中央区城見1-4-1
ホテルニューオータニ大阪 1F
開廊時間 11:00 – 19:00 会期中無休